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ドレスデン2日目。
街を歩いてみる。
意外に都会的な町並みに驚いた。
調べてみると、どうやら戦争のときに、街はほとんど崩壊してしまったらしい。
その修復とリニューアルが最近ようやく終わった所なんだそうだ。
そのため、街の所々はまだ工事中で、
とてもいい景色と言えるような場所は少なかった。
有名な美術品の数々が展示されているドレスデン城とツヴィンガー宮殿にも行ってみた。知っているような有名な作品がたくさん飾られていた。
エルベ川の川辺では、日光浴をする裸の人達が大勢いた。
教会にはたくさんの人が集まり、ドアを閉め切ることもなく観光客が通り過ぎる中でミサを行っていた。
すごく観光都市だった。
正直に言いましょう。少し不快を感じた。
観光に慣れ過ぎている。
確かに修復された宮殿も城も教会も、展示されている美術品もすばらしい。
でも「扱い」がひどく感じた。
ここで言う「扱い」というのは、それらのすばらしいものをどう見せるかということ。美術館の作品が光の反射で全然クリアに見えないのだから、いかに優れた作品でも良くは見えないよね。で、ツアー客は、それはフェルメールが描いたとか、ラファエロが描いたというだけで、皆が説明された内容だけを理解して、「あれは良い絵だった」と言って帰って行く。
ドイツは基礎がしっかりしていると以前に書いたが、それはどんなに自由に動かしても、ブレない軸みたいなのがあって、それが保たれていたから美しく見える。
ところがこの修復された街には、そういった骨組みがポッカリ抜けて、表面だけが残ったような感じだ。
例えて言うなら、ウィーンの真似事に見えた。
ウィーンのほうが美術館の中で写真も撮れたし、ルーズだったとかそういう事を言いたいのではない。ただ、ウィーンでは作品が光の反射で見えませんって言う事は無かった気がする。もちろん、完全に無かったとは言えないが、少なくとも気にならなかった。
これが一番気になった所かな。
でも、夜はオペラが外で上映される等、面白いイベントもあって楽しむ事はできました。ドレスデンの展示物が日本の西洋美術館に来た時に、一目惚れした作品にも再会できたしね。
ドレスデン、東京みたいになりそうな街。
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