2011/10/09

Holland day-7

7日目

この日を最後にベルギーとイギリスへ出国ギリギリまで旅に出ることになり、実質オランダ最後の日。

日本でも人気なキャラクター「ミッフィー(Nijntie)」の作者が住む街ユトレヒトへ出発。


行きのアムステルダム内トラムで、乗り換え方を教えてくれた人。
オランダ人は親切だ。そして自転車はトラムに乗っけるもんだ。


ヨーロッパでは珍しい改札。
オランダではPASMOやSuicaの代わりがバンクカード。小さな駅ではカードが無いとチケットも手に入らない。慣れない人にはサッパリ分からない制度。


ユトレヒト!しかし、 日曜日はお店はお休み。
ドイツでもそうだったが、本当に休んじゃうんだから静かな街。


街には発見があれば面白い。


そして目的地のディック・ブルーナ・ハウス。
美術館の一階はミッフィーづくし。



ドイツでも感じたものだが、ヨーロッパのこういった子供も視野に入れた博物館や美術館は作りが上手い。
目線の高さ、色彩、部屋の構成が上手く誘導に繋がっていると思う。
日本の方が施設も制度もスタッフも丁寧なんだけど、感覚で動ける工夫はこっちが勝ってると思う。


ディック・ブルーナさん。


2階は意外にもミッフィー以外のデザインの仕事が飾られていた。
デザイナーとして活躍していたことはあまり知らなかったので来て良かった。
ブルーナさんは画家からの影響が強いみたいで、デザイナーの感覚とは違った部分からのアプローチがあるのかなって思っていて、特にフェルナン・レジェから影響を受けたって話はすごく面白かったし卒制の良いヒントになった。



さらに、ここでは自由にお絵描きができる部屋やブースが用意されている。
部屋は満席。
子供達が創造力を爆発させて様々なミッフィーが誕生していた。
実は作者のブルーナさんは今でもユトレヒトに通って制作しているらしい。
この創造力の生まれる場所に未だに身を置いていることは非常に良いことだと思う。絵を描くとかモノを作る時に立ち会うとそれが意外にも他人のヒントに繋がったりするものだ。

とにかく良い刺激をもらえて、個人的には一番良いキッカケになった場所だった。


ここでも人気の何でも揃うスーパー「アルバート・ハイン」


やっぱりオランダで生まれた自転車用の傘は歩いている人も使うみたい。


靴屋の告知。


最後は


ミッフィー柄の信号。
ちなみにユトレヒトにも一個しか無いレア信号。
ただ、写真をわざわざ撮るのは日本人くらいらしく、写真撮ってるとよく笑われる。
もちろん自分も「Ah~,Nijntje」とか言われて笑われたよ。
次はベルギー。

2011/10/08

Holland day-6

6日目

この日は、急遽オランダに入ってから決まった、24時間撮影とテオ・ヤンセン面会に次ぐ第3のメインイベント。
風車守訪問の日。


この日の始まりはシール貼りから。
ドイツにいる時から続けている趣味。スーツケースの外側に、街で見つけた気になる紙やパンの包み紙、切符などを貼付けている。これを知ったステイ先の子供、持っているオランダのシール沢山貼ってくれた。ありがとう!


この日も快晴。
オランダでは高速道路のサービスエリアはガソリンスタンド。奥にコンビニのようなものがついていて、買い物と食事とトイレはそこですませることが出来る。だからゆっくりしてると給油待ちの列が出来る。気を使う人には使いづらいシステムだな。


約束の時間に風車着。
橋で写真を撮ったキーマンの彼はちょうど国旗を揚げているところだった。


カメラをセッティングするとまずは後ろへ。
この舵を回すと、屋根より上部が水平に回転する仕組みになっている。定位置まで移動させた所。帆を張り終えると、上部から垂れ下がっている紐を体重をかけて何度か引っぱることで羽が動き始める。音も動きも電動には無いこの仕組みは見れば見るほど簡単でよくできてる。


動き始めた羽は、遠目から見た優雅な姿とは打って変わって殺人的。凄まじい音と風圧で命の危険を感じる。つい最近、下に入ってしまった子供が一人命を落としてニュースにもなったそうな。




階段を登って中では動き続ける歯車と眺めのいい景色を見ながら、この風車の歴史を少し説明してくれた。この風車、一人のクレイジーワイフが一度燃やしてしまい、上部が焼失してしまったらしい。そこから、家族と協力してくれる人達が集まって修理したものが現在の姿。


途中から現在の風車守の親父さん登場。
良い絵が撮れる場所でインタビューしたいと悩んでいたら、船に乗って対岸から撮ろうと提案。
通り雨で溜まってしまった水をかき出す親父。




川を渡るだけで景色が変わる。インタビューはオランダ語に変わり、何言ってるか全然分からなかったけど、良い絵が撮れていると思うので、それも津島さんの展示にて。


今度は風車下部の部屋に連れて行ってもらう。下はキッチンや寝床もある普通の家と変わらぬ生活感のある部屋だが、一つ特殊なのは動く歯車がむき出しになっていたこと。中の仕組みがどうなっているのかここから見えるようになっている。



とまあ、盛りだくさんな取材&見学をさせてもらって満足のメンバー。
終わり際に彼の妻と娘達が合流。
子供達が着飾っていた所を見ると、風車守の家族はこれから記念の撮影会みたい。
すばらしい、機会をどうもありがとうございました。


帰りは綺麗な虹がでてました。虹も綺麗に見えるなー。


津島さんの意向でもう一つ撮影。
オランダの原発を撮りに行ったのだけど、問題発生。
この原発の麓まで行って撮影中に警備員がクラクション鳴らしながら突っ込んできた。
どうやら撮影禁止だったとのことで、今すぐ消せと言われ消去。
なかなか上手くいかないこともあります。


最後の締め画像は、帰りのガソリンスタンドで給油中に見つけた広告。
左は風車で大きく「JA(yesって意味)」と書いてあり、右は人工の風力発電の風車で「NEE(noって意味)」と書いてある。
左には鳥が飛んでいて、右には鳥がいないことを見るに鳥類保護のための反対運動なのかな。
原発に変わる風力発電は日本でも注目されてるけど、風車が発達した国ならではの問題意識もありそうだな。

というわけで、オランダでのメインイベントはこれにて終わり。津島さん、観光旅行ではとても得られない良い経験をどうもありがとうございました。

2011/10/07

Holland day-5

5日目

この日はこの旅第2のメインイベントの日。

作家のテオ・ヤンセンとのインタビューが実現した日です。
テオ・ヤンセンさんは最近日本でも展示が行われていたので聞いたことがある日とも多いかも。

知らない人にはこちらを見せてる。




この日の始まりは朝市から。
毎週木曜日は大きな朝市が開かれ、あらゆる物を出す店が揃っていて楽しい。
オランダで有名なニシンやチーズが並ぶお店はもちろんだが、革製品やあらゆる工具を揃えたお店まであって、まさに何でも揃う場となっている。
ちなみに、このアムステルダムフェーンには日本人も多く住んでいて、日本人と日本語を流暢に話す店主がいる店もあった。


朝市を出て、一行はテオさんのアトリエ近くの街デルフトへ。
約束の時間まで待機&作戦会議。
昨日はデルフト陶器工房のみしか見れなかったので街を軽く見て回ってみた。


フェルメールのお墓。
この街を描いた画家は街の旧教会で眠ってた。


内装が可愛いパン屋。
デルフトの街は回ってみると、小さなお店ながらも、内装に凝った可愛いお店がけっこうある。


川と家が同じ空間にある環境はここも同じ。



新教会の階段を「これ結構きついな」ってくらい登ると街全体を見渡せる展望台に繋がっている。
高い山が無いので遠く地平線(もはや水平線なのか)まで見える。


残りの時間全てを使ってインタビュー内容をまとめる二人、いざ目的地へ。


テオ・ヤンセンさんのアトリエは道路を挟んで街の反対側の丘の上にある。
街の人達は、ここで制作を始めた作家を受け入れ、協力している。
一カ所だけ木が密集している異様な光景は街の人達と作家の交流の証。





日本での展示は見に行かなかったので、この風を動力とするモンスターとも初めてご対面。実際に動かしてみるとその異常さがすごい。

ご本人ともご対面。アトリエの中でインタビューという贅沢な現場を見せてもらえた。
話の内容は後々、津島さんの展示にてご覧になれるかと思うので割愛。
ただ、自分が今考えている卒業制作とこの先デザイナーとして作りたい物のヒントを得ようと不意に口が動いてしまったことは、後から考えるとすごく良かった。
残念ながら英語のすべてを理解できなくて、教えてくれたことの大筋しかわからなかったけど、広い視野で物事を見ている人だと思った。福田はもう少し挑戦してみることにします。

あ、テオさんのいる間はずっと動画を撮っていたので写真が無いです。


テオさん、帰り道は丘の上の一本道をスーッと自転車で帰っていった。
下から見るとこんな感じの絵になる。



緊張のとけたメンバーはロッテルダムの海上レストランにて反省会。
おつかれさまでした。
しかし次の日は、初日に出会ったキーマンと風車守の撮影です。忙しい日々続く。

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