2010/09/01

Yohei Taneda




先日、「借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展」を見に行った。

アリエッティの絵や下書きが並んでいるのだろう、と思いきや、
彼の作った空間には驚いた。
まるでディズニーのアトラクションのように、
アリエッティの世界がリアルに展示場内に作られていたからだ。

同じ日に来ていた子供達ははしゃぎ回り、何度も何度も展示場内を行ったり来たりしていた。
今まで美術館と言う場所で観た展示の中でもこんなことは初めてかも。

展示概要を良く読んでいなかったので余計にこの情景に驚いたわけだが、
種田陽平という存在を知って納得がいった。

彼が美術監督として務めた代表作に「THE 有頂天ホテル」がある。三谷幸喜が監督したもの。

大学一年生の頃、「映画のダイアグラムを作れ」という課題があった。
その時に選んだ映画が、「THE 有頂天ホテル」だった。
この映画は、2時間で起きた騒動を2時間で表現したというところがすごい。そのため、登場人物達の移動や行為、配置が綿密に組まれている。私は、その人間達の動きをグラフ化して作品にした。

そのため、何回も巻き戻してこの映画観ていて思ったのは、
セットがすごい、ってこと。

この映画は前述したように、リアルタイムな情景を表現することが必要とされるため、カメラの長回しが多い。しかも、シーンの切り替えが自然に流れるように行われるため、奥から手前まで全てに意味があるように作られている。
三谷幸喜映画の好きな所はそういうところで、種田陽平はそれを実現させた人なんだなと、そんなすごい人だからこそ「アリエッティ展」には納得がいったのだ。

実はまだ「アリエッティ」は見に行っていないので、そろそろ見に行こうと思う。

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