2011/09/10

The Tree of Life



The Tree of Life」を紹介されたので観てきた。
これを作った人はなぜこれを作ろうと思ったのか、どういう経緯でこの表現で撮る事に決めたのか、が終始気になる映画だった。
それぐらい、このテレンス・マリックという人の作り出した表現方法が特殊だと思った。
調べてみると2011年のカンヌでパルムドールを受賞している。

セリフは映画としては少ない。
しかし、その代わりに、丹念に撮影された自然現象や、さまざまなアングルや三脚や手持ちなど細かく違った視点で撮られた人間や動物の姿やCGが、一つ5〜10秒ぐらいという映像素材としてはかなり贅沢な使い方で目まぐるしく変わっていく。このビジュアルがセリフの代わりにストーリーを展開する。

一生を2時間半弱で表現するには、綺麗で丁寧な説明だけでは不可能なんだろうなって感じた。命とか、家族の連鎖とかそういったことを人智の超えた表現で表そうとする姿勢が、デザインとは真逆で面白かった。
映像作品を作ると言うのは、そういう覚悟も必要なのかなって、今はまだまだ説明し過ぎだなって。

テレンス・マリックはもともと哲学を勉強していたみたい、こういうの作るのってバックグラウンドが美術とは違う人が多い気がする。美術系の学校行ってる人は天才とか変人とか言われがちだけど、実はアカデミックな美術がこういう点では一番凡人なのかもね。

話はそれたけど、この映画は映画館でだからこそ観れるって感じです。
家のテレビで見ちゃうと良さ半減で飽きちゃうかも。がっちり映画を観に来たんだって状態で観る事をオススメします。

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