2011/10/04

Holland day-2

2日目

というわけで、朝1時に起き、2時間かけて早朝の世界遺産キンデルダイクに到着。


広大な川と緑と風車群が見渡せるとのことだったが真っ暗な時間帯なので何も見えず。それでも、見える星も月も風車のシルエットのたたずまいも惹かれるものがあり長時間露光にて一枚。



この世界遺産の景色を見渡せる場所に固定し、20分ごとに30度ずつ回転させて360度撮影。これを24時間撮影するというのが今回の仕事。3人体制で行うも、データの数が膨大になるのと、バッテリーを常に保ち続けなければいけないので、なかなか根性のいる撮影となった。



24時間同じ場所にいると人々の生活が見えてくるもので、明け方から犬の散歩や自転車で行き来する人が増えてきた。撮影場所が橋だったこともあって、通行人は皆声をかけてくれる。他人に挨拶をしてくれる素敵な国だなというのが第一印象。オランダ人の挨拶の仕方は様々で、オランダ語やドイツ語、英語にたまにフランス語、単純にHi!やHello!など、本当に多くの言語を取り扱う国なのだと思った。
初めて足を止めて声をかけてくれたのは、黒いスマートな犬を連れたジェントルマン。彼は私たちが日本人と分かると英語で話しかけてきて、英語が聞き取りづらかったのでドイツ語で聞き返してみると流暢なドイツ語で返事を返してくれた。




夜が空けて明るくなったのは9時頃。周りがようやく見えてきて、馬や牛に白鳥や鴨など多くの動物に囲まれていたことに気がつく。
明るくなったものの、空はどんよりとした曇り空で、「福ちゃん、ちょっと雲を呼び過ぎだなー」なんて言われながら(ちょっと責任を感じてみたり)、「明日の方が良い空が出そうなら、これはもしかしたら48時間撮影になるかもなー」って恐ろしいセリフを言いながら休憩に入った二人を見届けたとき、男性が車を逆走させて近づいてきた。彼の登場から、これまであまり上手くいってなかった嫌な空気が一変する。


「あの車はお前のか?」と聞かれ、俺一人で怒られるのかとビビりながら対応すると、どうやらライトが付きっぱなしだったのを気にかけてくれたらしい。ここで24時間撮影しているということを聞いて少々驚きながら、実は俺もフリーカメラマンなんだと教えてくれ、興味津々な様子で帰っていった。たまたまポートレートを撮らせてもらったが、彼はこの後、今回の撮影のキーパーソンとなる。



この後すぐ、ステイ先の家族がキンデルダイクに訪ねてきてくれた。そのタイミングから、晴れ女が来たとばかりに空が一気に青空に変わった。撮影も良い感じだとクリエイターもご機嫌になったところで、家族を見届けた後、俺の一休み時間。
爆睡している間に急展開があった。


先ほど訪ねてきたフリーカメラマンが再度訪れ、自分のポートフォリオを持ってきたそうだ。そして、彼がtwitterで「キンデルダイクで24時間撮影している面白い奴らがいる」とつぶやいた所、テレビ局から興味があるので取材したいとの連絡があったことを教えてくれた。さらに、実は彼の家族はキンデルダイクの風車守だったことも発覚、後日父親に頼んで風車の中を紹介&撮影させてくれるという。
彼が着ていた上着にキンデルダイクと書いていたのに気がついたのはこのとき。



とりあえず、撮影は順調に変わり、徐々に日が傾き始めた所で、例のテレビ局が訪ねてきた。
こっそりと遠目から撮影を始めているカメラマンとインタビューアー。偶然目撃した俺が津島さんの仲間だと知ると「これは彼らにはシークレットね」って笑いながら静かに撮影がスタート。



どうやら総合局だったらしく、ラジオの収録まで来ていたのには驚いた。急な展開に緊張の3人。
相方のSoseiさんはイギリス在住のため通訳としてインタビューに応対。陽気な感じで撮影も無事終わり帰っていった。ちなみに放送記録がwebで見れるので実際の映像はこちらから。(私もちらっと映ってる)
オランダのテレビに出ちゃった。


そして、日が暮れて撮影も佳境。体力と睡魔に体調不良、雨も降り始めてなかなか厳しい夜へと突入。気温が前日とは異なってかなり寒くなっていたのだ。

とにかくシビアながらも貴重な体験をした24時間でした。終了後、3人車の中で爆睡。日本人が車の中で爆睡しているのを奇妙な目で見ていたのだろうな。

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